裁定取引【さいていとりひき】

 

裁定取引とは、同じ投資対象が別々の場所で販売されている時に、その2つの投資対象の課価格差を利用して利益を出しに行く取引のこと。英語ではアービトラージと呼ばれる。

 

例えば、Aという会社が、東証と大証に同時に上場しているとすると、まれに東証の株価と大証の株価が別々にあなることがある。

 

A社の株価

東証 1000円  大証 990円

 

このときに、同じ金額だけの、どちらかの株を売り、どちらかの株を買う。
そして、東証と大証の株価が同じになったときに反対売買をすれば10円が利益として出るというのが裁定取引の仕組みである。

 

この場合、その後の株価が上がろうが下がろうが、両者の株価が同じになりさえすれば、利益を確定させることが出来る。

 

裁定取引は利幅は小さいが、基本的には投資対象の商品を購入した時点で、利益が確定するために非常にリスクの低い取引である。

 

ただ、実際には取引手数料や、売り立てたものに対しての金利などが発生するので、2つのものの価格差があまりにも小さいと、損失が出てしまうこともある。

 

また、裁定取引は取引1回あたりの利幅がかなり少ないのが普通なので、裁定取引だけでまともな利益を出すためには、信じられないくらいの資金量が必要になることもある。

 

最近では、株価の情報がインターネットを通してリアルタイムで手に入るようになったので、この2つの価格差が埋まる時間も極端に短い。

 

もし、裁定取引に興味がある場合は、そのあたりを十分に心して行うようにしたい。
少なくとも、初心者がすぐにできるような取引では無い。

 

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