世間で話題を集めたとき
世間で話題になっていることも株価に影響をあたえます。
少し前の話題になりますが、島津製作所に勤務する田中耕一さんがノーベル化学賞を受賞しました。この時は島津製作所に勤務する一研究員がノーベル賞を受賞したということで、島津製作所が一躍話題に上りました。
その結果、島津製作所の株は大きく上昇します。確かにノーベル賞の受賞は大変素晴らしいことではありますが、よくよく考えると田中さんがノーベル賞を取ったからといって、島津製作所の業績が急に良くなるわけでもありません。
しかし、島津製作所の株価は急上昇をしたのです。世間の話題に上るということは、これくらいの強いインパクトをもっているのです。
また、元総理大臣の福田康雄氏と、麻生太郎氏が総理大臣の座を賭けて争った時、麻生太郎氏がアニメ系がとても好きだということで、いわゆる「萌え」系の関連株が上昇しました。
これも麻生太郎氏が例え首相になったからと言って、急に「萌え」関連企業だけを優遇するとは思えません。
しかし、市場のなかには 麻生 = 萌え という認識が定着化していたのです。
この例は、実に些細な話題でも、話題性が高かければ株価に影響を与えるということをあらわしています。
ただし、これらのような話題はすぐに新しいものがあらわれ、移り変わっていくので、この話題を利用して株で利益を出そうと思うと素早い対応が求められます。
結局、島津製作所の例も麻生太郎氏の例もすぐに株価は元に戻ってしまいました。
話題に敏感なのもほどほどにということですね。