会社四季報から分かること
会社四季報からは上場企業について実にたくさんのことを知ることができます。
ここでは、実際にどのようなことを知ることができるのかをまずは簡単に紹介したいと思います。
会社四季報の個別銘柄のページを開くと以下のようになっています。
(今回は代表的な企業としてトヨタ自動車を選択してみましたが特に意味はありません)
この暗号のような数字の羅列を読み解くことが出来れば、業績が不安定だったり、経営がうまくいっていない会社に投資する確率は格段に少なくなります。
しかし、イラストの女の子も言っているように、株の初心者がこの数字を見てもチンプンカンプンだと思います。安心してください。それで正常です(笑)
私も株を始めたばかりの頃は、会社四季報に書いてある内容の意味が分からず、結局PERだけを見て株を買っていました。今となっては懐かしい思い出です。
もちろんPERを見ているだけで株に勝てるわけも無く、その結果たくさんの失敗をしてきました。そして、数々の失敗を重ねて、四季報に書いてある数字の意味を理解しました。
会社四季報はエリアによって別々の情報がまとめてあり、それらをビジュアル的に説明すると以下のようになっています。(分類は管理人のオリジナルなので人によっては別の分け方もあるかもしれません)
会社名や証券コード、設立年数、決算、上場年、その会社の特色、関連会社の数、海外の営業拠点(関連会社)の数などの企業の事業内容や基本情報がまとめられています。ここを見ればその会社がどのような業務をしているかザックリと理解できるはずです
今期の業績見通しや市場環境について簡潔にまとめられています。株価に影響のある情報が書かれていることが多いのでしっかりとチェックしましょう。
ただし、ここに書かれている情報は、あくまでも会社四季報を出版している東洋経済が予想したものであり、その企業が発表しているものではありません。この点には注意しましょう。
③株主比率
その会社の株を持っている株主の人数と、持ち株数の多い大株主についての情報が掲載されています。大株主は会社の経営に強い影響力を持っているので、株式投資をする前に確認しておくと良いと思います。
会社の役員構成や業績に直接関係のある連結会社について書かれています。言うまでも無く、役員は会社の経営を第一線で進めていく経営者です。役員がアホでは堅実な経営はできません。
また、連結会社は企業の業績に直接的な業績を与えるものであり、無視できません。(連結会社とはその企業の関連会社や子会社のことで、上場企業はそれらの会社の営業成績も自社のグループとして決算に含めて発表することが義務付けられています)
⑤配当
配当金の金額と配当時期の情報が掲載されています。過去の実績から配当金をたくさん出すかどうかの傾向をはかることが出来ると同時に、今期や来期の見通しを知ることが出来ます。
配当金が利回りに与える影響も無視できないだけにしっかりと確認しておきたいポイントです。
⑥財務状況
会社の経営状態を表す財務情報が掲載されています。株式に投資するか否かを決定するためには必ずチェックしなければならないところです。
キャッシュフローとは簡単に言うと「お金の流れ」のことです。会社は利益がいくら出ていても、手元にお金が無いために給料やサービスの代金が支払えず倒産することがあります。(これを黒字倒産と言います。ここで全て説明するのは難しいので詳細は個別ページにて)
人によっては利益よりもキャッシュフローを重視して投資をする人もいるほどで、不況期などの銀行がお金を貸してくれにくい時期には特に注意してみたいポイントです。
⑧業績
これまでの業績や今後の業績見通しが掲載されています。業績の流れを見ることによって、その企業の経営スタイルやクセが分かります。
また、業績見通しを見て、今後の事業の伸びをある程度予想することができます。(しかし、この業績見通しの部分もあくまでも会社四季報を出版している東洋経済が予想したものであり、その企業が発表しているものではありません。この点には重ねて注意しましょう。)
これまで株価がどのように推移してきたかをチャートによって表してあります。チャートを見ることによって株価が今どのような状況にあるかをある程度判断できます。
業績の実績や日経平均と比較してみるとより多くのことが分かります。是非、試してみましょう。
自社株買いや増資など、その会社がおこなってきた資本政策の情報について掲載されています。会社の経営スタイルが分かるとともに、知識さえあればその会社が株主を大切にする会社かどうかが分かります。余裕があればチェックしておきたいポイントです。
また、大手証券会社による格付けの情報も掲載されるようになりました。
以上、会社四季報についてザックリとご説明しました。四季報に掲載されている内容を簡単にまとめるとこのようになります。簡単にまとめるだけでもすごいボリュームですね。
これらについて詳しく理解していれば、投資のリターンが良くなるのはあたり前といったら、あたり前かもしれません。
ただ、大切な資金を株に投入するのですから、勉強してもし過ぎるということは無いと思います。それでは次のページからはそれぞれの項目について詳細まで解説していきましょう。
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