第14回 定年退職後の資産運用

 

2007年から団塊世代の定年退職もはじまり、退職金の資産運用についての情報を身近なところで見かける機会が増えてきたように思います。

 

実は、私の父親もこの世代であり、資産運用に関する相談にはこれまで何度となく乗ってきました。長年働いて得た”虎の子”の退職金ですから、仮に資産運用を行うとしても、その運用には細心の注意を払う必要があります。

 

しかしながら、これまで資産運用を行った経験の無い団塊世代の方は、資産運用に対して間違っているイメージをお持ちの方も多数いらっしゃいます。ここでは、団塊世代の方々の多くが陥りがちな間違いについて説明してみたいと思います。

 

退職世代の方の資産運用に対する間違いは、【投資リターンを求めすぎる】という点です。

 

定年退職金の資産運用バブル期を実際に経験してきたせいもあるのか、資産運用(株式投資)というと、大きなリターンを求める必要があると勘違いしてしまうようです。

 

株式投資の場合、成績の優秀な方でも、1年間のリターンは10~20%程度です。そうそう簡単に、2倍や3倍(200%~300%)になんてなりません。

 

だって、冷静に良く考えてください。銀行の定期預金だって1%も無いくらいなんですよ。
普通預金にいたっては、0.1%もありません。

そんな時代ですから、資産運用と言っても過度な期待はし過ぎないことです。
特に投資の経験が無い方は、過度なリターンを設定してしまいがちなので注意して下さい。。

 

中には「1年間で2倍に」だとか「3年の運用で5倍に」という、安定運用ではおよそ不可能な目標を立ててしまう方もいらっしゃるようです。

 

その理由をたずねると「投資っていうのはリターンを求めるのが当然でしょ?」という答え。

 

確かに”投資”はリータンを求めて実施する行動ですが、その本質を見誤っては成功することなど出来ません。

 

大きなリターンを求めれば、その分リスクが高くなるのは当然です。でも、虎の子の財産(退職金)をそんなに大きなリスクにさらせますか?よく考えれば分かるはずです。

 

では、ここで冷静に現状文責をしてみることにしましょう。
定年退職になり、今後の人生を暮らしていく中で、 本当にそんなにもたくさんの利回りを求める必要があるのでしょうか?

 

住宅ローンにも目処が付き、子供も自立してしまった後に残される人生の中で、そこまで大きな出費はもう無いはずです。

 

定年後のかたが退職金をもとに資産運用を考えられる場合には 「残りの人生から目標リターンを設定する必要がある」ということです。

 

退職金を元に始めた資産運用では、残りの人生の期間も考えると年度毎に得られる福利のメリットも少なく、元々そんなに大きくは儲けられません。この認識をしっかりと持つべきです。
(福利についてご存知で無い方はこちらを参照→福利のパワー

 

およそザックリですが、年齢ごとに購入すべき金融商品(株式・債券など)についてご説明すると、

 

<30歳で資産運用を始めるの場合>
長期間保有することで莫大な利益が得られる金融商品

・将来的に躍進しそうなベンチャー企業の株

・成長産業の株

・本来の価値よりも低く評価されている株

 

<60歳で資産運用を始める場合>
堅実で確実なリターンが得られる金融商品

・ソブリン債
・毎年安定した利益を出し続けており、今後もそれが継続しそうで、
 高い配当を受ける取ること のできる企業の株
・安定した国の国際

 

 

のような差があります。

 

現在の預貯金残高と退職金の金額を合わせて、今後の人生に支障の無い金額がある場合には「+αのお小遣い」程度の認識で、少し足りないと感じられる場合は「その差分のみを埋めることができる金額」程度の心積もりで資産運用を始められると良いと思います。

 

私個人の意見としては、定期預金の金利を上回るくらいの目標(年間1~2%程度)を目標に、退職金を運用されるのが丁度良いと思います。

 

それぐらいのリターンを見越して購入した株や債権であれば、大きな価格下落リスクはありませんし、必要以上に膨大な投資の知識を求められることもありません。流行りものの銘柄を避けるだけでも低リスクな運用が可能になります。

 

もちろん、年間10%以上のリターンを狙うのは構わないのですが、失敗したらやり直しが聞かないという点には十分に意識して投資を行わなくてはなりません。TVや雑誌に

 

株式や投資信託などへの投資は、基本的には勉強すればするほど見につきますから、ある程度それらの勉強をしたうえで始められるのが良いと思います。

 

退職金の運用ミスは人生の中で取り返すことが出来無い点を肝に銘じ、ここは是非、若い人以上に慎重な姿勢でもって資産運用に取組んで頂きたいと思います。

 

安全に運用する術を知った上であれば、銀行預金よりも数倍多い利回りを得ながら生活していくことが可能です。

 


 

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