第4回 世界のお金は増え続けている
世の中に流通しているお金の総量は常に増え続けていると言ったらあなたはどう思うでしょうか?
この考え方は株式市場にもあてはまります。
ジェレミー・シーゲルという有名な経済博士によると、株式市場は年平均7%の成長率で常に拡大し続けているというのです。これをそのまま信じるのであれば株は全ての人が儲かるようにできていると言っても過言では無いのです。
ただし、これはあくまでも超長期の期間にわたって株式市場全体を持ち続けた場合です。
10年や20年とと言った短い期間では当然負けることもあるでしょう。また、個別銘柄については倒産や企業の不祥事によって、2度と株価が元に戻らないものも少なくありません。
では、何で世の中のお金の総量は増え続けているのでしょうか?誤解を恐れずに、これにざっくりと答えてしまうと「お金を貸す人と借りる人がこの世の中にいるから」というのが答えになります。
私たちが生活している資本主義の世の中では、お金を借りた場合は利子を付けて相手に返すのが普通です。
利子を付けて返すためには、その利子の分の価値を新たに創造して、元のお金を増やし相手に返す必要があります。この付加価値の部分がお金の総量の増加を支えているのです。
お金を他人に貸す人・借りる人がいる限り、世の中のお金の総量は増え続けているのです。
の値段も、住宅の値段も100年前と比べれば高くなっているのは明らかですよね。
これを経済用語でインフレと言い、原則的に世の中は常にインフレの傾向があるのです。
簡単に言えば、現在の100万円は10年後の100万円とは本質的な価値が異なるということです。世の中のお金の総量は少しずつ増え続けているのですから。
ジェレミー・シーゲル博士によると195年の株価の平均成長率は7.2%となっています。7.2%といえば、10年持っていれば2倍の金額になる利回りです。
多くの人が株で損してしまう理由は以下のたった3つです。
①本来の価値が見えていない。
③株価が企業の持つ本来の価値より高い時に買ってしまっている
③買った時よりも少し株価が下がると売ってしまう。
「すべての人が儲かるなんて不可能だ。資産運用なんて出来ない。」
こんな考え方をしているととっても損ですよ。経済の仕組みを知って、賢く資産運用しましょう。
逆に言えば、タンスの中にお金を入れ続けておくことは、お金の価値を本当にわずかですが、確実に減らしていることに他なりません。