第13回 日本航空はなぜ倒産しないの?
ふと、本業が急がしくなって、そちらに集中していたら、最後の更新から2ヶ月以上も時間が過ぎてしまっていました。本当に時の流れるのは速いですね。
少しコラムの話題にする時期が遅いかもしれませんが、このサイトを共同で運営しているみはるんから
「ヒデさん、なんで日本航空はあんなにも借金があるのに潰れない(倒産しないの)?」
と、とても良い質問を受けました。その時は忙しくてまともに答える事が出来なかったのですが、少し時間が出来たので、【みはるんがとなりで仕事をしているのにも関わらず】このコラムで答えてみたいと思います(笑) いつ気付くんだろう?
このサイトを訪れた皆さんの中にも、巨額の負債(借金)を抱える日本航空が倒産しないのはおかしいと思っていらっしゃる方が少なくないのではないでしょうか?
実際、個人でやっている商店はもちろん、100人、1000人規模の企業であっても、手元のお金が無くなれば問答無用で倒産です。
少しの間は借金をしながらしのぐことが出来るかもしれませんが、倒産する時がやってくるの待つだけとなってしまいます。
しかしながら、今回、日本航空は想像も出来ないほどの借金を抱えながら倒産していません。これには、政府が実施してきた公的資金注入のおかげです。
日本航空は、かつて1つの国に1つしかない国を代表する航空会社”ナショナルフラッグ”でありました。
このような立場にあるので、日本航空は長年赤字を垂れ流しているにも関わらず、倒産せずに今まで存続できたわけです。
このサイトの中でも様々な部分で触れていますが、日本政府はとってもお金が無い(財政状況が厳しい)状態にあります。
そんな日本政府にとっても、税収が大幅に減ることになってしまうJALの倒産は好ましくない訳です。
このように、実に様々な要因(利権)が絡み合って、今回のJALへの倒産、および整理の議論は先に進まないという訳です。
退職者に、普通ではありえない金額の企業年金を支払っていたりするなど、ずさんな経費管理をしているような航空会社ですから、今回ばかりはこれまでの通り公的資金の注入ということは無いと思いますが、企業再生支援機構という、一般の会社経営者には理解不能な機構を使って再建に向けて運営はされていくのでしょうね。
一番かわいそうなのは、愚かな経営陣に翻弄されている、業務に一生懸命に取組んできた、日本航空の社員の方々だと思われます。合掌。