PER(株価収益率)
PERとは企業の株価と利益がどのように関係しているかを表したものです。
日本語では株価収益率と呼ばれます。
企業はお金を儲けるために(利益を出すために)必死に努力しています。
ただし、当然ながら企業によって利益の金額には違いがあります。
PERは以下のような式によって表されます。
PER(株価収益率)=時価総額 ÷ 純利益
(時価総額とは現在の株価に発行済み株式数を掛けたもののことで、その会社の株式の総額のことを表します)
企業の株価は日々変動しているので、当然PERも日々変動しています。
企業の株価があがれば、時価総額も増えるのでPREの数字が上がります。
反対に、企業の株価が下がれば、時価総額が減少し、PERの数字下がります。
同様に、純利益について考えてみると、純利益が前年度よりも増えれば、PREは下がります。逆に、純利益が前年度よりも減ると、PERはあがります。
表にまとめてみると以下のようになります。
PERが上がったり、下がったりするには株価と純利益はどうなるのか、しっかりと確認しておいてください。
<PERの変動まとめ>
PER |
株価 |
純利益 |
↑上がる |
↓下がる |
↓減る |
↓下がる |
↑上がる |
↑増える |
PERは業界や景気動向によって大きく異なるため、単にPER数字だけを見て投資判断が出来るわけではありません。
景気が普通のときで、東証一部銘柄の平均PERは15倍~20倍程度だと言われていますが、インターネット関連銘柄の中には40倍を超えているものもありましたし、反対に伝統的な仕事で今後の発展があまり予想されていないものの中には10倍を切るものもあります。
※ 2008年末時点では、サブプライムローンに端を発する世界的な不況により、東証一部の平均
PERは10倍前後となっています。このように常に平均PERは変動します。細かくチェックする
ようにしましょう。
今後も大きく発展するという業界に対してはPERは高めになる傾向があります。これは、企業が発展すれば、純利益が増加し、PERは下がってゆくと考えられているためです。
反対に、市場がある程度成熟し、もうこれ以上の発展が望めないと判断されている業界はPERが低めになります。
景気動向によってもPERは変動します。景気が日々良くなっている局面では平均PERは高騰し、景気が悪化している局面では、PERは低くなります。
PERを見るときには、その時の業界の動向や景気の動向にも目を配るようにしましょう。
くれぐれも「PERが低いから、割安なので買いだ!」とならないようにしましょう!
- 日経平均とTOPIXへ戻る
- PBR(純資産倍率)へ進む